パーキンソン病の山登り“yucon”の登山と闘病の記録

難病パーキンソン病を患ってから山登りを始めた“yucon”の山行と闘病の記録

遭難顛末記について Ⅱ

《遭難顛末記について Ⅱ 》

 

 ヤマレコHPへの訪問者数 延べ32,899人、内ヤマレコ日記への訪問者数 延べ20,900人、遭難レコへのアクセス26,100件、拍手数1,409、お気に入り登録数318、コメント63件、200いいね!週刊ヤマレコには2週連続でアクセス数トップ、1か月にわたりベストテンにランクインし続けました。

 レコや日記へのコメントは大半が生還を喜んでいただいたり私の体を労わっていただく内容でした。また遭難記録をアップしたことについて評価をいただくコメントも多くありましたが批判的なコメントも少なからずありました。特にR氏についての日記をアップした直後は批判が集中しました。2ちゃんねるの掲示板ではかなり攻撃的に批判されたりしていたようです。この「はてなブログ」へアクセスも2万件を超え3ヶ月が経った今でも100件以上のアクセスがあります。

 反響は自分の想像をはるかに超えていました。いたる所のいろんな方々のブログページで紹介されたり批判されたり解説されたりして情報の拡散は今でも止まっていないようです。

 「遭難記録」と「yucon」というハンドルネームが独り歩きしているような感じで違和感を覚えました。アクセス数=見た人の合計と単純計算はできませんが おそらく2万人近くの方が私の遭難の事を知っていて、私はその中の50人ぐらいの人しか知りません。事件や事故に巻き込まれたりひょんなことで一躍有名になたりする人の気持ちが少しわかったような気がしました。 「私がyuconです」と書いた看板をぶら下げて伊吹山に登ったらどうなるでしょう? 

 私は極めて個人的なブログとしてヤマレコを利用していました。友達登録も一人だけで拍手をもらうのも送るのも20件以内、コメントを送るユーザーは10人ほどで毎週の様に近くの山へ出かけ 帰宅したら深夜までかかってヤマレコをアップして仲良くなったユーザーさんのレコをチェックしてコメントを送り自分のレコへのコメントにはお礼のコメントを書いて一週間働いてまた次の山へ、そして月一で病院へ。   

 ささやかな楽しみでしたが熱中しました。人生でこれほどのめり込むものに出逢うとは思いませんでした。ギャンブル、酒、ゴルフ、女性、バイク、車・・・。男性の遊びは不健康で贅沢なイメージがある中で「山登り」は最も健康的で質素な趣味だと思っていました。それでいて体力、知力、決断力など男性としての能力を全て要求されるスポーツです。単独で登ることにより難病を患いながらも自分なりのペースで楽しめました。反面、家族の理解が今一つ得られないのは何故なのかわかりませんでした。やはり 少しのめり込み過ぎて「山」以外 何も見えなくなっていました。

 山行を重ねるごとに体力、技術、知識、友達、すべてが充実して安物ですが道具も少しずつ増えていきました。今年の夏はレベルを上げて白山、御嶽山、そして富士山へ登ろうと計画して、二人の息子と行く予定の富士山は山小屋を予約までしていました。

 遭難とその記録をヤマレコにアップしたことで すべてが変わってしまいました。

 もう以前の単独行で静かな山歩きを好み鈴鹿の山を追いかけていた頃には戻れません。3ヶ月を経た今でも遭難記録のアップがすべてに対して正しい事だったのかどうかわかりません。

神々の山嶺(上) (集英社文庫)

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日本百名山 (新潮文庫)

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青春を山に賭けて (文春文庫)

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みんな山が大好きだった

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